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タイトル 工学倫理(こうがくりんり)
サブタイトル 技術者としての職業倫理と実践方法
(ぎじゅつしゃとしてのしょくぎょうりんりとじっせんほうほう)
著者・訳者 堀田源治(ほった・げんじ)=著

ジャンル:その他工業
ISBN 4-7692-0478-7 C3058
定価:本体2,200円+税
判型:A5
ページ数:216ページ
発行年月日:2006年8月10日
対象:工業高校生、専門学校生、大学生
    大学院生。研究機関および企業。

■内容紹介
 原発、食品、鉄道など巨大技術による災害は不特定多数に被害を及ぼす恐れがあるが、一般住民には技術の内容やリスクの程度が解らない。そこで公衆は技術を知る技術者に社会的責任の行使を求めた。技術者はこの公衆の声に従い、リスク回避や不正是正を実践し、公衆の健康・福利・安全確保を実現して公衆の納得を得る必要がある。技術者の倫理については、哲学的要素も含めた種々の解釈があるが、本書では技術者のこのような行動を「工学倫理」と呼ぶ。
 技術者が生命・財産・プライバシー・環境に影響する力を行使する機会と職業的権利を有する中で、倫理的価値判断が技術者の最も基本的な素養となりつつある。
 一方、企業などの組織は人で構成されており、当然技術者もそれらの組織の一員として行動する必要性から、技術に関する倫理は個人と組織両方の間で考えてゆく必要がある。
 安全システムの中に介在するヒューマン・ファクターが災害要因である場合も多く、解決には職種を超えた風土作りが大切との認識から、企業・官庁などが組織的活動として倫理実践を図る動きがある。しかし、現時点では工業倫理の対象とするものが公衆や環境であるのに対し、企業倫理の対象とするものが市場や法令であることから倫理に関する解釈の相違が懸念される。今後は個人・組織や職種・業界を越えた統合的な倫理遵守のための活動の実現が課題である。
 リスクや正・不正などに対する価値の判断は立場や状況、時代によって変わり、決まった結論が出されるものではない。また、その判断には安全衛生、経済、社会、法律、歴史、文化など人間生活の諸現象を考え合わせなければならない。
 このように工学倫理は従来からの哲学としての倫理学とは異なる性質を持つものであり、初学者が迷う点でもある。
 そこで本書では、工学倫理に関する実践的要素の解説に努め、なるべく多くの実例に触れ、その中から倫理的考え方と実践方法を学ぶようにした。また、章末には演習問題を載せ読者の理解の便を図った。

■著者紹介
堀田源治(ほった・げんじ)
1953年生まれ、福岡県出身。
九州工業大学第二部機械工学科卒業。
鞄鉄エレックス(技術管理部 機械技術グループ部長代理)、九州工業大学工学部・情報工学部、大分大学工学部非常勤講師(工学倫理)、技術士(機械部門)。
著書/「いまの時代の技術者倫理」、「人と職場の安全工学」(共著):開IPMソリューション
   「Q&Aで学ぶ リスクベース設計入門」(共著):日刊工業新聞社
所属学会/日本機械学会、科学技術社会論学会、日本倫理学会、日本工学教育協会、他

■目  次

第1章.現代社会を読み解くキーワードとしての倫理
 1.現代世論と社会的潮流
 2.職業倫理とは何だろう
 3.章末問題

第2章.安全システムの死角と社会を脅かすリスクの増加
 1.技術職に特有の権利・役割・責任
 2.安全の死角
 3.章末問題

第3章.技術者としての倫理
 1.工学倫理と哲学倫理
 2.工学倫理の特徴
 3.なぜ工業倫理の必要性が叫ばれるか
 【3章末資料】
 4.章末問題

第4章.工学倫理の実践
 1.倫理的素養の確保
 2.問題発見〜行動指針の決定
 3.倫理的行動を実践する
 4.工学倫理的行動のモデルと実践例
 【4章末資料】
 5.章末問題

第5章.倫理運動の社会的発展
 1.エシックス・バランス
 2.組織としての倫理実践
 3.章末問題

第6章.CSRと企業の取り組み
 1.社会的責任としての組織による倫理活動
 2.倫理活動上の問題点
 3.組織としての倫理活動の実際
 4.章末問題

第7章.ネットワーク社会での倫理実践への取り組み
 1.情報技術とネットワーク社会のリスク
 2.ハイテク犯罪の特徴
 3.情報倫理の必要性
 4.章末問題

第8章.総合演習問題
 演習問題1
 演習問題2
 演習問題3
 演習問題4

巻末資料
 「公益通報者保護法」(第一条〜第五条)

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